未知へのシュプール   

     - Biography of a skialpinist-

2013-14シーズン総括

今シーズンもお陰様で無事山岳滑降を終了致しました。関係者諸氏に厚く御礼を申し上げます。
成果的には昨年ほど初モノはなかったものの、積年の課題をまたいくつか落とし、マニアックなレアもの有り、驚きの発見有りで、さらにスティープ系のコレクションを増やすことができました。中部山岳スティープスキーディセントもゴールまであと一歩のところまできました。来シーズン、最後の踏ん張りでこのプロジェクトもひと段落かなと思います。乞うご期待!

滝谷20
北穂高岳・滝谷C沢左俣スキー滑降、核心部の1P目が終わり、ドーム直下の岩小屋にて一服中の筆者。

<2013-14シーズンの主な成果>
・根子岳大明神沢シュート(1月中旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201401-1.html
長野のテレマーカー塚田さんの開拓した菅平・根子岳南東面・大明神沢源頭のスティープシュート群。標高差は長くて350m程度だが、ドライパウダーと比較的安定した天候で冬型でも楽しめるエリア。今回初めて行ってみたが思いのほか楽しめた。山頂からダイレクトにドロップする本谷ラインの最上部は傾斜が約50度あり、急斜面ルンゼ滑降の良いトレーニングになる。アプローチも2時間ほどで信越エリアのスティープとして貴重な存在だ。

・谷川岳マチガ沢本谷(1月中旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201401-0.html
この時期のマチガ本谷の核心部は急峻だ。滑降スペースも狭く、確実なスラフ処理が求められる。ここを抜ければあとはバフバフのオープンバーンを満喫できる。マチガ沢はいつ滑っても充実しますね。

・九頭龍山南東ルンぜ(2月初旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201402-3.html
戸隠連峰表山の代表的なスティープライン。以前にP1888mの北東面は滑降しているが、九頭龍山のルンゼ群は宿題だった。今回、10周年記念の戸隠パウキャンにて成就。いくつか滑降ライン候補があったが、トップから南東ルンゼをセレクト。たっぷりと雪を纏った急峻で艶やかな戸隠表山の一画を占め、両岸に奇岩の屹立する独特の景観を楽しみながら新鮮な雰囲気のルンゼ滑降を満喫した。(ちなみに前の週にマツケンPが同ルートを滑降している。厳冬期初滑降になるだろう。素晴らしい!)

・鳥甲山東面(厳冬期初滑降、2月下旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201402-1.html
1月の寡雪を忘れさせるに十分な2月のドカ雪3連発でついに秋山郷は雪に埋もれた。この機会を待ち望んでいた我々は念願の鳥甲山東面に着手した。今シーズン1番の激ラッセル。前日のトレース付けがなかったら到底山頂には辿り着かなかったであろう。目標の山頂からの赤倉沢の完全滑降はならなかったが、継続滑降した黒木尾根のスティープ&ディープは最高贈り物となって我々を歓喜させた。

・武能岳東面武能沢(2月下旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201402-0.html
湯檜曽川からみる厳冬期の武能岳東面は容姿端麗、上越国境の貴婦人と呼ぶに相応しい。ここは是非とも滑らなくてはならないラインだった。鳥甲の翌日の約束されたザデイに決行した。谷川岳国境稜線東面ではマチガ沢と並ぶ三ツ星ルート。山頂から素晴らしいディープパウダーを堪能した会心の滑降であった。

・妙高山東壁(3月初旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201403-2.html
RSSAの尊敬する山の大先輩、蟹江健一さんに「妙高東壁はRSSAなら滑れるだろう」と言われたことをようやく実行できた。以前厳冬期に北地獄谷左俣を山頂直下から滑って以来、次は東壁だと思っていて、つい後回しになってしまった。既に幾つかラインが引かれているが、やはりここは滑らなくてはならない。頂稜からドロップし、顕著な崖の向って左側を回り込むように滑降する合理的なライン、「ランぺルート」を狙う。スノーコンデションは良かった。稜線直下の小カールの滑降から右手のノッチを経て急峻なランペを落とす。弱点をついた自然なライン採り。さらに再度崖下の左のルンゼへ滑り込み、最後のバンドを左からクリアすればあとはボトムまでのクルーズ。実に快適な滑降だった。

・大崩山東面左ルンぜ(3月中旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201403-1.html
狙ったラインはコンデションが整わなかったが、左ルンゼを再訪。ラインどりと滑降内容の素晴らしさを再認識できた。大崩山のベスト滑降ルートだろう。

・八ヶ岳赤岳東面杣添川南沢左俣右ルンゼ(コンプリート初滑降、3月中旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201403-0.html
八ヶ岳のスキー、スノーボード滑降は以前から一部マニアの間では実践されている。特にガイドの山崎祐和氏の一連の記録は特筆すべきだ。このラインも最上部は既に滑降されている。しかし、パウダー季で下部まで含んだコンプリートな滑降はまだ成されていない。自身の八ヶ岳での経験からこのラインは下まで滑降できるを考えていた。昨年も2月にトライしたが稜線での天候悪化で残念ながら中退した。そして今回、大雪直後のコンデションで狙ってみた。結果は満足のゆく滑降ができた。最上部の印象的シュート形状の美しさだけでなく、屈曲する中間部からの変化に富むトレイン構成とライン採りの面白さが実に小気味よい、素晴らしいルートであった。八ヶ岳にこれほどまでにスキーが楽しめるルートがあるとは実に嬉しい発見であった。

・上州武尊山川場谷デルタルンゼ(4月上旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201404-3.html
上州武尊のスティープラインとして狙いを附けていた川場谷の剣ヶ峰下ノ沢デルタルンゼ。調べた範囲では記録は無かったが、まさか初滑降ではないだろう。標高差500mの予想以上の好ライン。燈台下暗し、棚から牡丹餅的な感覚がありました。ぜひお試しあれ!

・杓子岳東壁(マイナールンゼ、AB間ルンゼ)(4月初旬〜中旬)
http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201404-4.html
http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201404-1.html
自身にとって鬼門の杓子岳、忍耐強く粘り、ついに押切りました。ようやく東壁滑降に成功です。それにしてもウーン、マンダームな世界だった。

・蓮華岳大沢左俣(4月中旬)
ホワイトアウトの中、山頂から大沢左俣を滑降。核心の滝は右にラインを変えてクリア。なかなかに楽しめた。

・剣岳大脱走ルンゼ、サルマタピーク東面ルンゼ(4月下旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201404-0.html
別ルートを考えていたが結局大脱走ルンゼへ。3度目の滑降であったが条件が良くノンストップで滑降できて満足!

・杓子岳北東ルンゼ1(5月初旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201405-1.html
これも宿題となっていたルンゼ。杓子山頂東壁最上部から左へ回り込むように滑降するエントリーラインは痺れる。北東ルンゼ1は滑走距離が長く滑りごたえがある。

・北穂高岳滝谷C沢左俣(5月上旬) http://skialpinist.blog92.fc2.com/blog-date-201405.html
日本が世界に誇る山岳スキーのレジェンドのひとり、植木毅氏が滑った歴史的なルート。穂高の稜線から北西面にドロップする典型的なハードルートでこちらもようやく成就。これで滝谷ABCDの4冠?達成となった。

<使用ギア>
板:ディナフィット・ムスターグアタ、ベクターG・コルドバ、ブラストラック・ブレイザー、アルマダTST、ロシ・スーパー7
ビンディング:ディナフィット・TLTシリーズ各種
シール:ポモカ・ガイド
ストック:BDウイぺット、カーボン
ブーツ:ディナフィットTLT5パフォーマンス、TLT6
ウェア:パタゴニア(ソフトシェル、ハードシェル、ナノパフ等)
パック:モンベル・ランドナーパック、ディナフィット・ブロードピーク28、ミレー・マトリックス30

<フォトグラファー>
松岡祥子 http://shophoto.exblog.jp/
須藤正雄 http://mafias.exblog.jp/










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  1. 2014/06/06(金) 18:19:34|
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